90年代メロディックハードコアパンクの金字塔、LAGWAGONの5枚目のアルバム『LET’S TALK ABOUT FEELINGS』を徹底解説します。
1998年にFat Wreck Chordsからリリースされたこのアルバムは、NOFXやNO USE FOR A NAMEなどと共に90年代パンクシーンを席巻したバンドの代表作。12曲25分25秒に込められた、メロコアの魂と音楽的挑戦を、私の個人的な体験と共に紹介していきます。
バンドの歴史、アルバムの特徴、おすすめポイント、そして音楽的な魅力を、パンクロック好きの方はもちろん、音楽を愛するすべての人に伝えたい。そんな思いを込めて、LAGWAGONの魅力に迫ります。
Let’s Talk About Feelings
ジャケットデザイン

音楽スタイル
突っ走るビートのパンクサウンドに、哀愁漂うギターリフとキャッチーなメロディを組み合わせたスタイルが特徴のメロコアです。
彼らの音楽は、パンク、スカ、スケートパンクといったジャンルの融合させた、90年代のメロディックハードコアパンク・ブームを代表するサウンドです。
おすすめポイント3選
①NOFX直系のファスト&メロディックが好きな方にはおすすめです。
②LAGWAGONの音楽の幅を広げた作品
③NOFXやNO USE FOR A NAME、FACE TO FACEなどのバンドのファンにおすすめです。
アルバム基本情報
作品名:LET’S TALK ABOUT FEELINGS
アーティスト名:LAGWAGON
発売年:1998年
レーベル:Fat Wreck Chords
総再生時間:25分25秒
収録曲数:12曲
Let’s Talk About Feelings
作品情報
1998年にリリースされた通算5枚目のアルバムです。
私がLAGWAGONの音楽に初めて触れたアルバムです。
初めて聴いた時このグッドメロディに心を鷲掴みされました。
1曲目の「After You My Friend」はポップパンクサウンドを基軸としつつジャズ風の間奏を入れるなど、今までのサウンドとは異なる遊び心のある音楽的要素が見られます。
Billboardヒートシーカーズチャートで33位を記録
2011年には、デモ音源やアウトテイク、EPなどを含むリイシュー版がリリースされ、全26曲、59分2秒の大ボリュームとなりました
■収録曲
1.After You My Friend
2.Gun in Your Hand
3.Leave the Light On
4.Change Despair
5.Train
6.Hurry Up and Wait
7.Everything Turns Grey (Agent Orangeカバー)
8.Love Story
9.Messengers
10.The Kids Are All Wrong
11.May 16
12.Owen Meaney
Let’s Talk About Feelings
バンド概要
JOEY CAPE (Vo.)率いるアメリカ出身の5人組メロディックハードコアパンク・バンド です。
1989年:「SECTION 8」というバンドを結成。
1990年:「LAGWAGON」にバンド名を改名。
1992年:NOFXのFatが率いるFat Wreck Chordsの初のバンド契約をし同年にデビューアルバム「DUH」をリリース。
1994年:セカンドアルバム「「Trashed」をリリース。同年にGREEN DAY、THE OFFSPRING、RANCID、NOFX、BAD RELIGIONの作品が軒並みヒットした事でアメリカの西海岸でメロコアムーブメントが巻き起こりました。また、Vans Warped Tourにも参加し、よりLAGWAGONにも注目が集まるようになりました。いくつかの大手レーベルからオファーを受けるも現在までFat Wreck Chordsの看板バンドとして活動を続けています。
1995年:3rdアルバム「Hoss」をリリース。彼らの代表作となりました。
1996年:バンドの初期のメンバーであるDerrick Plourde(Dr.)が脱退。
1997年:4rdアルバム「Double Plaidinum」をリリース。
2000年: 一時活動休止。フロントマンのJoey Capeが他プロジェクト(Bad AstronautやMe First and the Gimme Gimmes)に参加。
2003年:再始動し、6thアルバム『Blaze』をリリース。
2005年:7th「Resolve」をリリース。
2014年:8th「Hang」をリリース。
2019年:9thアルバム『Railer』をリリース。
95年の初来日時にはHI-STANDARDと敢行して、日本人にも馴染み深いバンド。
■主要メンバー
Joey Cape (Vo./Gt.)
Chris Rest (Gt.)
Joe Raposo (Ba.)
Dave Raun (Dr.)
Derrick Plourde (Dr.)
まとめ
『LET’S TALK ABOUT FEELINGS』は、単なるアルバムをはるかに超えた音楽的な遺産です。90年代メロコアの本質を凝縮したこの作品は、今聴いても色あせることのない、永遠の名盤と呼べるでしょう。
LAGWAGONの音楽は、パンクロックの枠を超えて、私たちの内なる感情に直接語りかけます。「After You My Friend」に始まり、「Owen Meaney」で締めくくるこの25分余りの旅は、喪失、希望、怒り、そして愛を、驚くほど繊細かつ力強く表現しています。
今も変わらず影響力を持ち続けるこのアルバムは、90年代パンクロックの魂を今に伝える貴重な音楽的証言。若い世代の音楽ファンにこそ、ぜひ聴いてほしい一枚です。音楽は世代を超え、感情は普遍的。LAGWAGONの魂は、これからも私たちの心に響き続けるでしょう。
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