70年代パンクの衝動を求める方へ!一枚で黄金期を体感できるSham 69『ANGELS WITH DIRTY FACES』を紹介

70年代パンクの衝動を求める方へ!一枚で黄金期を体感できるSham 69『ANGELS WITH DIRTY FACES』を紹介 音楽レビュー
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ちゃちゃ丸

音楽コレクター歴25年、CD/レコード保有枚数2,500枚超|70年代パンク・ガレージロック専門|40代会社員として働きながら、マニアックな名盤から隠れた良盤まで実際に購入してレビュー|「次に聴くべき1枚」を探している音楽ファンのために、忖度なしの本音レビューをお届けします|愛犬:アメリカン・コッカー・スパニエル

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針を落とした瞬間、1970年代のUKパンクが蘇ります。

仕事帰りに「何か心が燃えるような音楽が欲しい」と思ったことはありませんか。

今回紹介するのは、労働者階級の叫びを音にしたパンクバンドSham 69の決定版ベスト盤です。

『ANGELS WITH DIRTY FACES – The Best of Sham 69』(RRLP104)。

この一枚には、UKチャートを賑わせた名曲が凝縮されています。

初めての方も、かつて聴いていた方も、この盤一枚でSham 69の本質を掴めます。

レコード⇒Angels with dirty faces-Best of / Vinyl record [Vinyl-LP]

CD⇒Angels With Dirty Faces

ジャケットデザイン

音楽スタイル

  • 音楽ジャンル: パンクロック / Oi! パンク
  • 音楽的特徴: シンプルで勢いのあるコード進行、フットボールチャント風の大合唱、感情むき出しのボーカル
  • 類似アーティスト: Cockney Rejects、Angelic Upstarts、The Clash

このアルバムのおすすめポイント3選

  • UKチャートで証明された名曲の数々 – “Angels With Dirty Faces”(UK19位)、“If The Kids Are United”(UK9位)など、誰でも口ずさめる名曲を収録
  • Receiver Records盤ならではの音質 – 当時のライブを思わせる荒々しく前に出る音像が特徴
  • 初心者からコレクターまで満足 – 黄金期(1977〜80年)を中心に、代表曲を完璧にカバーした編集

    レコード⇒Angels with dirty faces-Best of / Vinyl record [Vinyl-LP]

    CD⇒Angels With Dirty Faces

作品情報

  • 作品名: ANGELS WITH DIRTY FACES – The Best of Sham 69
  • アーティスト名: Sham 69
  • 発売年: 1986年
  • レーベル: Receiver Records(RRLP104)
  • 総再生時間: 約40分
  • 収録曲数: 12曲

作品紹介:労働者階級の叫びを一枚に凝縮

1986年にReceiver Recordsからリリースされたこのベスト盤は、Sham 69の最も輝いていた時代を完璧に切り取っています。

Sham 69は1975年にロンドン郊外のHershamで結成されました。

Sex Pistolsのライブを観て方向性を転換し、パンクシーンに参入しました。
彼らの強みは「共感」です。

難解な表現ではなく、ストレートな言葉で労働者階級のリアルを歌いました。

1978年から1979年にかけて、彼らはUKチャートで5曲のトップ20ヒットを記録しました。
“Angels with Dirty Faces”はUK19位で10週間チャートに留まり、”If The Kids Are United”はUK9位を獲得。

パンクバンドとしては異例の商業的成功を収めたのです。

このRRLP104は、そんな黄金期の楽曲を厳選した編集盤です。
単なる寄せ集めではありません。

初期の勢いから中期の完成度まで、バランスよく構成されています。
世間的な評価も高く、コレクターの間では「Sham 69入門に最適」と評されています。

音質面でも、Receiver Records盤特有の荒々しさが魅力です。

ギターのザラつき、ベースの存在感、パーカッションの生々しさ。

すべてが当時のライブハウスの熱気を伝えてくれます。

おすすめトラック3選

1. If The Kids Are United

UK9位を記録した代表曲中の代表曲です。
“団結”をテーマにしたこの曲は、今の時代にも響きます。
サビの大合唱は、一度聴いたら忘れられません。

パンク史に残る名曲として、多くのバンドにカバーされています。
ドイツのパンクバンドDie Toten Hosenによるカバーでは、Jimmy Pursey本人がゲスト参加しました。

2. Angels With Dirty Faces

アルバムタイトルにもなった重要曲です。
街の不良少年たちのリアルを描いた歌詞が胸に刺さります。

UK19位を記録し、10週間チャートに留まりました。
Jimmy Purseyの感情むき出しのボーカルが際立つ一曲です。

BBCの人気番組Top of the Popsでも演奏されました。

3. Borstal Breakout

初期Sham 69のエネルギーが爆発した名曲です。

少年院からの脱走をテーマにした勢いがすごい。

シンプルなコード進行ながら、圧倒的な推進力があります。

パンクの持つ衝動を最もストレートに表現した楽曲です。

全収録曲リスト

SIDE A

  1. If The Kids Are United
  2. Hersham Boys
  3. Unite and Win
  4. Questions and Answers
  5. Tell The Children
  6. Hurry Up Harry

SIDE B

  1. Angels With Dirty Faces
  2. What Have We Got
  3. Give A Dog A Bone
  4. Tell Us The Truth
  5. Borstal Breakout
  6. I Don’t Wanna

アーティスト概要:Sham 69の軌跡

Sham 69は1975年、イングランド・サリー州Hershamで結成されました。
バンド名は「Hersham ’69」に由来すると言われています。

結成の背景と初期の活動

当初はパブロックバンドとして活動していました。
しかし1976年、Sex Pistolsのライブを観て衝撃を受けます。
その後、パンクロックへと方向転換しました。
1977年8月、Step Forward Recordsから初シングル”I Don’t Wanna”をリリース。
プロデュースはVelvet UndergroundのJohn Caleが担当しました。
インディーチャートでの成功を受け、Polydor Recordsと契約します。

黄金期(1978-1980)

1978年1月、メジャーデビュー曲”Borstal Breakout”をリリース。

続く”Angels with Dirty Faces”がUK19位を記録します。

同年7月の“If the Kids Are United”はUK9位の大ヒットとなりました。

10月には”Hurry Up Harry”がUK10位を獲得。

1979年には”Hersham Boys”が自己最高のUK6位を記録しました。

デビューアルバム『Tell Us the Truth』はUK25位にランクイン。

セカンドアルバム『That’s Life』はUK27位を記録し、シルバーディスクを獲得しました。

サードアルバム『The Adventures of the Hersham Boys』はUK8位に達します。

バンドの特徴と影響力

Sham 69の最大の特徴は「歌いやすさ」と「共感性」です。
フットボールチャント風の合唱を取り入れました。

労働者階級の視点から社会を歌う姿勢が多くの若者を魅了しました。

彼らはその後のOi!ムーブメントに決定的な影響を与えます。
しかし、大きなスキンヘッド支持層を抱えたことで問題も生じました。

コンサートでの暴力事件が頻発し、1979年に活動を縮小。
1980年、4thアルバム『The Game』のリリース後に解散しました。

再結成とその後

1987年、Jimmy PurseyとDave Parsonsが中心となり再結成。
新メンバーを加え、アルバム『Volunteer』をリリースしました。
その後も数度の分裂と再結成を繰り返しています。

2009年には、メジャーパンクバンドとして初めて中国ツアーを敢行しました。
現在も活動を続けており、パンクシーンに影響を与え続けています。

主要バンドメンバー(黄金期)

  • Jimmy Pursey (Vo)
  • Dave Parsons (G)
  • Dave Tregunna (B)
  • Mark Cain (Dr)

スタジオアルバム

  • Tell Us the Truth (1978年)
  • That’s Life (1978年)
  • The Adventures of the Hersham Boys (1979年)
  • The Game (1980年)
  • Volunteer (1988年)
  • Information Libre (1995年)
  • The A Files (1997年)
  • Soapy Water and Mister Marmalade (2000年)
  • Direct Action: Day 21 (2003年)
  • Hollywood Hero (2007年)
  • Who Killed Joe Public (2010年)

筆者の個人的感想:この一枚があれば、あの衝動が蘇る

この『ANGELS WITH DIRTY FACES』を初めて聴いたとき、驚きました。

こんなにストレートに心を掴む音楽があるのか、と。
難しいことは何もありません。

ただ真っ直ぐに、怒りや喜びや連帯感を音にしている。
それだけで、こんなにも力強いのです。

30代、40代になって感じる日常のストレス。
仕事での理不尽、将来への不安、失われた若さへの郷愁。

この一枚は、そんな感情を吹き飛ばしてくれます。
若い頃の衝動を思い出させてくれるのです。
誰かと肩を組んで叫んだあの一体感。
何も恐れず突き進んでいたあの感覚。

Sham 69の音楽は、それを甦らせてくれます。

特に、このReceiver Records盤の音質が素晴らしい。
荒々しく、でも温かみがある。

まるでライブハウスの最前列にいるような臨場感です。
CD、配信、LP、どの形式でもこの作品の魅力は変わりません。

気に入ったら、CDやLPを手に取ってみてください。
きっと、あなたの音楽ライブラリーの中で特別な一枚になるはずです。

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“汚れた天使たちの叫び”が、あなたの心を再び燃やしてくれます。

レコード⇒Angels with dirty faces-Best of / Vinyl record [Vinyl-LP]

CD⇒Angels With Dirty Faces


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