“今日ご紹介するのは、わずか5年という短期間で解散してしまった伝説のUKポップバンド、THE HOUSEMARTINSのベストアルバム『BEST OF THE HOUSEMARTINS』です。
“
このバンドには、後に世界的スターとなるFatboy SlimのNorman CookとBeautiful SouthのPaul Heatonが在籍していたんです。
UKチャート1位・3位を獲得した名曲から隠れた名曲まで、たった1枚で80年代英国ポップの真髄が味わえる、まさに「宝石箱」のようなアルバムを紹介します。
ジャケットデザイン

音楽スタイル
80年代イギリスのポップシーンを彩った彼らのサウンドは、シンプルで親しみやすいキャッチーなメロディと、サッチャー政権下の社会問題や分断を皮肉った辛辣な歌詞が特徴です。
初期ビートルズやバズコックスなど英国ポップの要素に、スカやゴスペル、モータウンのブラック・ミュージックの影響も感じられます
おすすめポイント3選
①バンドキャリアが短いのでこのベストアルバム1枚でバンドの魅力を体感できます。
②歴史的名曲「「Happy Hour」や「Caravan of Love」を収録。
③Norman Cook (Fatboy Slim) とPaul Heaton (Beautiful South)が同時期に在籍していたバンド。
The Best of + Bonus DVD
アルバム基本情報
作品名:BEST OF THE HOUSEMARTINS
アーティスト名:THE HOUSEMARTINS
発売年:2004年
レーベル:Go! Discs Ltd. / Mercury
総再生時間:45分43秒
収録曲数:14曲
アルバム紹介
2004年にリリースされた、彼らのベストアルバムです。
THE HOUSEMARTINSは活動期間が短く、オリジナルアルバムは2枚のみですが、このベスト盤には彼らのキャリアを象徴するヒット曲や名曲が凝縮されています。
このベスト盤は、初心者にもファンにもおすすめできる内容です。
アルバムはイギリスの公式チャートでも29位を記録しました。
デビューシングルの「Flag Day」や「Happy Hour」のヒット曲や「Sheep」シンプルかつ力強いサウンドが味わえる初期の代表曲が収録されてます。
特に超名曲「「Happy Hour」はUKチャート3位になり大ヒットとなりました。
「Caravan of Love」(1986年、UKチャート1位)はゴスペルやスカ、ソウル、フォークなど多様な音楽要素を取り入れ高く評価されました。
時々、ピアノやチェロ等を曲に取り入れたり、アコースティックサウンドを聴かせてくれたりと、激シブですがそこがまた良いです。
限定版には8曲のVideo Clipを収録したDVDが付いてます。
■収録曲
【CD】
1.Happy Hour
2.Five Get Over Excited
3.Caravan of Love
4.Think for a Minute
5.Me and the Farmer
6.Flag Day
7.Sheep
8.Build
9.There Is Always Something There to Remind Me
10.Anxious
11.Hopelessly Devoted to Them
12.I Smell Winter
13.The People Who Grinned Themselves to Death
14.I’ll Be Your Shelter (Just Like a Shelter)
【DVD(Videos)】※限定版のみ
1.Sheep
2.Happy Hour
3.Think For a Minute
4.Caravan Of Love
5.Five Get Over Excited
6.Me & The Farmer
7.Build
8.There Is Always Something There to Remind Me
The Best of + Bonus DVD
バンド概要
イギリスのヨークシャーで結成された4人組ギターポップバンドです。
バンドの起源はPaul Heaton (Vo.)とStan Cullimore (Gt.)のデュオとしてスタートしました。
1983年から1988年まで活動しました。
Fatboy SlimのNorman Cook (Ba.) とBeautiful SouthのPaul Heaton (Vo.)在籍していたバンドです。
彼らのデビューアルバム『London 0 Hull 4』(1986年)は、インディーポップの軽快なメロディとア・カペラ・ゴスペルの要素を融合させた作品で、「Happy Hour」や「Flag Day」といったヒット曲を生み出しました。
1987年には2ndアルバム『The People Who Grinned Themselves to Death』をリリースし、王室批判や宗教への疑念など、より鋭い社会的テーマを扱いました。
代表曲の一つ「Build」は都市の再開発や経済成長の裏で翻弄される労働者階級の生活を静かに告発する楽曲で、政治意識の高さがうかがえます。
THE HOUSEMARTINSは活動期間が短かったものの、彼らの音楽は「ポップに偽装されたプロテスト・ソング」として、80年代の英国音楽シーンに強烈な印象を残しました。
解散後、ポール・ヒートンはThe Beautiful Southを結成し、ノーマン・クックはFatboy Slimとして世界的な成功を収めています。
後にデビューを果たしたBelle and SebastianやCamera Obscuraなど“インディー×知性×温かさ”を持つバンドに受け継がれています。
また、BlurやArctic Monkeysなど、後の英国ロックバンドにも影響を与えています 。
■スタジオアルバム
1986年:1stアルバム『London 0 Hull 4』
1987年:2ndアルバム『The People Who Grinned Themselves to Death』
1988年:『Now That’s What I Call Quite Good』
■主要メンバー
・Paul Heaton (Vo.) – 後にBeautiful South
・Stan Cullimore (Gt.)
・Norman Cook (Ba.) – 後にFatboy Slim
・Hugh Whitaker (Dr.)
・Dave Hemingway (Dr.)
・Ted Key(Ba.)
・Chris Lang (Dr.)
個人的感想
正直に告白します。
私がTHE HOUSEMARTINSに出会ったのは、もう15年以上前のことです。
当時、音楽好きの友人から「絶対に聴くべきアルバムがある」と強く勧められたのがこの『BEST OF THE HOUSEMARTINS』でした。
最初は「また知らないバンドか…」と半信半疑だったのですが、1曲目の「Happy Hour」が流れた瞬間、鳥肌が立ちました。
こんなに完璧なポップソングが存在するのかと。
それから何度も何度もリピートし、気がつけばTHE HOUSEMARTINSの虜になっていました。
彼らの音楽は、表面的には軽やかで親しみやすいのに、歌詞の奥には深い社会への洞察が込められている。この絶妙なバランスが、今でも私の音楽観の基準になっています。
もしあなたが「最近、心に響く音楽に出会えていない」と感じているなら、騙されたと思って一度聴いてみてください。きっと、私と同じような感動を味わえるはずです。
音楽は人生を豊かにしてくれる最高の友だち。『BEST OF THE HOUSEMARTINS』が、あなたの新しい音楽の扉を開くきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
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