パンクとモッズの融合 THE JAMの1stアルバム『IN THE CITY』を紹介

音楽レビュー
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ちゃちゃ丸

40代の普通のサラリーマン|70年代の初期パンク、PUBロック、ガレージ・ロック好き|愛犬はアメリカン・コッカー・スパニエル|購入を考えている方に向けてブログを書いています!参考になれば幸いです!

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ジャケットデザイン

表ジャケット
裏ジャケット

アルバム名

IN THE CITY

アーティスト名

THE JAM

音楽性

THE WHO・THE KINKS・SMALL FACES等の影響を受けたサウンドは、1960年代の硬派なモッズサウンドと、THE SEX PISTOLS等の初期のパンク・サウンドを組み合わせた音楽です。

初期のTHE WHOのようなスピーディーでパワフルなライブパフォーマンスは、デビュー当時(1977年)の若者達に衝撃を与えてました。

キャリアを重ねるにつれ、パンク、モッズ・サウンドから、ブラック・ミュージックなど様々な音楽ジャンルを融合した、実験的で独自のサウンドに変革しました。

おすすめポイント3選

①『同期のTHE SEX PISTOLS、THE CLASHとは一線を画すサウンド』

サウンドのアレンジバランスやギターのオーヴァーダブが絶妙なので、他のパンクバンドとは違いスカスカ感を感じさせません。



②『THE WHOもカヴァーした曲『Batman Theme』が必聴』

THE JAMの憧れのバンドTHE WHOもカヴァーした曲です。THE WHOよりテンポが速く荒々しくアレンジされているのがカッコいいです。原曲はアメリカ出身のトランペット奏者であるNeal Heftiです。



③『ジャケットデザインが秀逸』

黒の細身スーツに身を包んで佇んでいる3人の姿がとにかくカッコいい。シンプルなデザインなので、部屋のインテリアにもなります。

アルバム紹介

このアルバムは、1977年にリリースされた彼等のデビューアルバムです。

言わずと知れた70’s PUNKの名盤中の名盤です。
収録曲は全12曲です。

リリース当時は多くの若者達に多大な影響を与え、パンク・ムーブメントの代表作の1枚です。

タイトル曲である「IN THE CITY」は、THE JAMのシグネチャーソングとして知られています。
この曲は、都市生活の苦悩や閉塞感をテーマにした歌詞と、激しいギターリフが印象的です。
疾走感溢れる楽曲は、若者たちのフラストレーションや怒りを代弁し、当時のイギリスの音楽シーンにおいて大きな反響を呼びました。

他にも、「ART SCHOOL」や「AWAY FROM THE NUMBERS」はモッズ色を強調した楽曲も収録されおり、60年代のモッズカルチャーの影響を感じる曲や、「SOUND FROM THE STREET」「I’VE CHANGED MY ADDRESS」「BATMAN THEME」などのバンドの代表曲が収録されております。

「SLOW DOWN」「BATMAN THEME」はカヴァー曲です。

■収録曲
1.ART SCHOOL
2.I’VE CHANGED MY ADDRESS.
3.SLOW DOWN
4.I GOT BY IN TIME
5.AWAY FROM THE NUMBERS
6.BATMAN THEME
7.IN THE CITY
8.SOUNDS FROM THE STREET
9.NON-STOP DANCING
10.TIME FOR TRUTH
11.TAKIN’ MY LOVE
12.BRICKS AND MORTAR

バンド概要

イギリス出身の3人組ネオ・モッズバンド 1972年にバンドの主要ソングライターでもあり、ボーカルとギターを担当しているPaul Wellerを中心に結成。

Paul Wellerの父親の協力もあり、地元のライブハウス等で演奏していました。

1977年にリリースされたアルバム『IN THE CITY』でデビューを果たしました。

デビューアルバム『IN THE CITY』は、キャッチーなメロディーと社会に対するメッセージ性の強い歌詞により、多くの若者の心を掴みイギリスの音楽シーンに衝撃を与えました。

快調なデビューを飾ったバンドは、当時のプロデューサーのアイディアにより、デビューアルバムリリース後、半年で2ndアルバム『THIS IS THE MODERN WORLD』をリリースしました。
しかし、デビューアルバムで曲のアイディアを出し尽くしてしまい、小粒な曲が多かったこともあり、2ndアルバムは専門家から酷評を受けセールス的にも失敗に終わりました。

バンドのメインソングライターである、Paul Weller自身も自信を失い、失意の底に沈みました。

失意の中、カバー曲や苦しみながら制作された曲で構成された、3rdアルバム『ALL MOD CONS』を1978年にリリースし起死回生を試みました。

『ALL MOD CONS』は、前作より洗練されたサウンドとPaul Wellerのソングライティング能力が成長した跡が見てとれる作品に仕上がりました。

特に「DOWN IN THE TUBE STATION AT MIDNIGHT」や「A BOMB IN WARDOUR STREET」などの曲は、都会の孤独や社会問題を鋭く描いた歌詞が印象的でした。

このアルバムが、チャートで6位を記録するなど記録し、見事復活を果たしました。
復活の鍵は脱パンクでした。

しかし、この脱パンクが今後のメンバー間の音楽性の違いを生んでしまう事となりました。

1979年に4rdアルバム『SETTING SONS』をリリース。
収録曲の「THE ETON RIFLES」がシングルチャートで3位を記録する大ヒットとなりました。
結果、アルバムはチャートで4位を記録し確固たる地位を築きました。
また、このアルバムでバンドとしては初となるチェロやリコーダーを曲に取り入れておりました。

1980年に5rdアルバム『SOUND AFFECTS』をリリース アルバムリリース前に、シングル「GOING UNDERGROUND」をリリースしシングルチャートで1位を記録する大ヒットとなり、バンドの最高傑作として名高い曲ですが、アルバムには収録されませんでした。
この頃から、Paul WellerはBEATLESのサイケデリック期に影響されたサウンドに傾注していきました。
アルバムセールスでは、チャート2位と好調さを維持しておりましたが、作品自体は中途半端で明らかに迷走気味でした。

バンドは人気絶頂のなか、1982年に突如解散を発表しました。

同年に6rdアルバム『THE GIFT』をリリース。
シングルチャートで2位を記録した「TOWN CALLED MALICE」が収録されておりますが、ソウルやファンクを取り入れた曲が多く、雑多なイメージのあるラストアルバムとなっております。

ソウルやファンクを取り入れた バンド解散後、メインソングライターのPaul Wellerは、MICK TALBOTと共に THE STYLE COUNCILを結成し、現在もソロとして精力的に活動をしております。

■メンバー
Paul Weller(Gt.Vo)
Bruce Foxton(Ba.Vo)
Rick Buckler(Dr)

気になる方はコチラ


IN THE CITY

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